北海道民のソウルフード! ジンギスカン

羊肉と野菜を一緒に焼いて食べる、北海道ではお馴染みのジンギスカン。
北海道では事あるごとにジンギスカンが登場します。
花見で桜の下で、キャンプで、親戚が集まって、などなど集いにジンギスカンはつきもの。
もちろん各家庭でも食べられています。

★ジンギスカンの発祥

ジンギスカンの誕生には諸説あり、モンゴル帝国を率いた「チンギス・カン」が食していたとも言われていますが、モンゴル料理とはかけ離れた日本発祥の料理です。
漢字もあり「成吉思汗」と書きます。
その歴史は第一次世界大戦まで遡ります。
当時、軍服の貴重な素材となっていた羊毛の国内自給が始まり、滝川・札幌の月寒などに種羊場が開設されました。
その際、羊毛だけでなく羊肉の活用法はないかいうことで研究が重ねられ、その末に誕生したのがジンギスカンです。
庶民に広まったのは戦後で、安価で美味しかったことから多く食べられるようになったと言われています。
北海道での第一号店は1946年に札幌の「精養軒」というお店です。
ちなみに、札幌の月寒に開設された種羊場の地名が改称されたのが現在の「羊ケ丘」。あの、クラーク博士の象で有名な観光地「さっぽろ羊ケ丘展望台」のある場所です。



★ラムとマトンの違いは?「L-カルニチン」って?

ジンギスカンを食べるときに必ず目にする「ラム」と「マトン」。
どちらとも同じ羊の肉ですが、何が違うのかご存知ですか?
ラムは生後1年未満の仔羊の肉を指します。
特徴は臭みが少なく、羊肉独特のクセが気にならないこと。
肉質も柔らかめです。
特に生まれたばかりの仔羊の肉はミルクの香りがふわっと漂い、フランスでは高級食材とされています。
ジンギスカンの匂いがイマイチという人、初めて食べる人はラム肉の方が食べやすいかと思います。
マトンは生後2年~7年くらいの羊の肉のことを言います。
ラムとは対照的に牧草から来る独特のクセのある味が特徴です。
成長した分肉は締まり、赤みが強くなります。羊肉が好きな人はマトンの方が満足できるでしょう。
そしてこの二つの中間、生後1年以上~2年未満の「ホゲット」と言われる羊肉があります。
日本では耳にすることは少ないですが、ラムよりはクセがあり、マトンより臭みが少ない程よい食べやすさです。
食べる際は、自分好みの肉をチョイスして下さいね。
そして今、羊の肉に含まれる「L-カルニチン」という栄養素が、ダイエットに効果があると注目されています。
「L-カルニチン」とはアミノ酸の一種で、摂取してから運動すると脂肪が燃焼しやすくなり、ダイエットに効くと言われています。
また、肥満による高血圧、糖尿病と言った生活習慣病の予防にも効果的。
現代の日本人に嬉しい成分なのです。
また、L-カルニチンには体を温める働きもあり、特に女性に多い冷え性にも効果があるようです。
熱々のジンギスカンを食べて体の芯から温めたいですね。

北海道北見市の人気焼き肉店・味覚園のジンギスカンをお取り寄せ

★食べ方は2通り

ジンギスカンにはあらかじめタレに漬けた肉を焼いて食べる「札幌式」(味付け)、焼いてからタレをつけて食べる「滝川式」(生)の2つの食べ方があり、地域によっても異なっています。
基本的にはクセの強いマトンは「札幌式」で食べることが多いですが、あとからタレをつけて食べるのももちろんアリ。
タレには臭みを取るために生姜やニンニク、リンゴなどの果実が使われていることが多く、肉の旨みと一緒にタレの味わいも楽しめます。
柔らかいラム肩ロースなどは厚めに切ると、より肉の味が濃厚に。
市販のタレはもちろん各社味が違いますし、お店によっても違うので食べ比べなんかも楽しみたいですね。
小さいころから食べ慣れている道民は、さっぱりしたラムよりも濃厚なマトンの方が好みという人も多いです。
ジンギスカンで使用されるのは中央が盛り上がった「ジンギスカン鍋」と呼ばれるもの。
鍋が熱くなったら鍋の低い部分に野菜類を敷き詰めます。
お肉は中央の山の部分。
肉の周りが白っぽく焼けてきたら裏返し、あとはさっと焼くだけでOK。タレをたっぷりかけて完成です。
お肉の乗っている山の上の方からかければ野菜にもしっかり味がついて美味しく食べられますよ。
ジンギスカン鍋を持っていない人も多いと思いますが、フライパンやホットプレートでもコツを抑えれば美味しく出来上がるので大丈夫。
フライパンで調理するときは野菜とお肉を別々に焼くのがポイントです。
まずは野菜にタレをかけて煮込んだらいったんお皿へ。
フライパンをきれいにしてからお肉を焼きます。
色が変わったら野菜と一緒に盛り付けて完成です。
ホットプレートの場合のポイントは、野菜とお肉の焼く場所を分けること。
こちらもまずは野菜から入れて、次にお肉を焼きましょう。
お肉を入れたら野菜にタレをかけ煮込みます。ジンギスカンはご家庭でも美味しく食べられるんですよ。

道民のエネルギーの源であるジンギスカン。
それは北海道に根付く大切な文化でもあります。
美味しくて安いのもジンギスカンの魅力!おすすめの店なども様々なサイトに掲載されています。
少し抵抗がある人はラムからトライすると良いですよ。