旭川ラーメン蜂屋、こだわりの焦がしラード

道内屈指のラーメンの街・旭川にある「蜂屋」はどこにも負けない個性的な味を持っています。
それが、「焦がしラード」。一度食べたら病みつきになる、旭川を代表する一杯です。

★地元民に愛される「蜂屋」

昭和22年(1947)創業の老舗ラーメン店、「蜂屋」。
旭川市内に「旭川本店」「蜂屋 五条創業店」の2店舗を構え、醬油ラーメンが店の味です。
「蜂屋」という名前は創業者の加藤枝直が蜂蜜を使ったアイスクリーム店を営んでいたことに由来しており、年間の客数は13万人という道内外から人が押し寄せる超人気店です。

★唯一無二の味「焦がしラード」

「蜂屋」のラーメンは旭川ラーメンを象徴するラーメンと言えます。
旭川ラーメンといえば魚介系ダシと動物系のダシを合わせた“Wスープ”。
「蜂屋」ではアジの丸干しと豚骨でダシをとっています。
さらに、スープの表面にうっすらと膜が張るほどのラードの濃厚さ。
これは寒さの厳しい旭川でも熱々のラーメンが食べられるようにとの工夫から生まれました。
そして「蜂屋」のラーメンの代名詞と言えるのが「焦がしラード」です。
数種類の節と背脂で作るこのレシピは初代が考案した受け継がれる店の味。
とにかく初めて食べたときのインパクトは強烈で誰もがその香りに、何だこれ!?と衝撃を受けます。
しかしその味は香りから想像していたよりも意外にさっぱりしており、不思議なことにしつこさも全くありません。
このパンチの効いた味こそが、「蜂屋」の味、「蜂屋」の個性。
まさに病みつきという言葉がぴったりの中毒性のある美味しさです。
インスタントになってもその味に寸分の狂いはありません。
お客さんの9割以上が注文する「醬油ラーメン」は、実際に地元の店舗で食べた人たちからも全く変わらぬ美味しさという声があがる、インパクト大の「蜂屋」の味。人気№1のラーメンをそのままご家庭で味わうことが出来ます。

★菊水の寒干し麺

そんな濃厚なスープに良く絡む麺は寒干しのちぢれ麺です。
寒干し麺とは、熟成させた生麺を非加熱で乾燥させた麺のこと。
そうすることで小麦本来の旨味が醸し出され美味しい麺が出来上がります。
また、常温で長期保存でき、生麺と変わらぬ食感が特徴です。
製造しているのは北海道で有名な製麺会社、菊水です。
創業者の杉野森一が、兵庫県で手延べそうめん作りを見て、ラーメンに応用しようと思いついたのが寒干し麺の原点。
手延べ麺は11月から3月にかけての冷涼な時期に作られます。
寒い時期には空中浮遊菌が少ないほか、麺も急激に乾燥しません。
この時期の温度と湿度で作られることが手延べ麺の美味しさの秘訣だと気づいた杉野が、生ラーメン以上の味のいい乾燥ラーメンを作るという熱い思いのもと、3年の月日をかけて完成させたのが菊水の寒干し麺です。

1999年~2009年までの10年間、「新横浜ラーメン博物館」にも出店していた「蜂屋」。
また、毎日放送・中部日本放送・長崎放送の「メッセンジャーの○○は大丈夫なのか」で紹介されると全国にファンが生まれました。
極寒の地で生まれたパンチの効いた「焦がしラード」が香る濃厚なスープが「蜂屋」、さらには地元旭川の自慢の味です。